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 ■東山コース(伏見稲荷駅〜ケーブル比叡駅=24.6km)
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 稲荷から蹴上へ(標識1〜31)
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左=千本鳥居  右=ひざ松さんの「根上がりの松」
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 「京都一周トレイル」東山コースの起点は京阪「伏見稲荷」駅で、駅頭に標識「東山No.1」設置されています。少し東に行った公園の脇にコースの案内板があり、琵琶湖疏水とJR奈良線の踏切を渡れば伏見稲荷大社の裏参道です。両側に神具や土産物を商う店が並び、商売繁盛を願う大勢の参拝者で賑わっています。
 拝殿・本殿の北側にある石段を登り、右手に進むと千本鳥居です。鳥居は二筋に分かれ、どちらも奥社奉拝所に行けますが、混雑緩和のため神社では右側通行を勧めています。
 奥社の右手奥に「重かる石」があり、持ち上げた時の感覚が思ったより軽ければ願いが叶うとされています。
 北の鳥居の脇に標識「No.2」があり、トレイルコースは鳥居をくぐって稲荷山の巡拝道を登ります。すぐ左の「ひざ松さん」に「根上がりの松」があり、腰痛や膝痛に霊験があると言われています。
 緩い石段がつづき、熊鷹社の「新池」(こだまヶ池)に突き当たります。池に向かって拍手を打ち、こだまが返ってきた方向に探している人がいるとされます。緩い石段はなおもつづき三叉路に出ます(「三つ辻」)。ここから上の「四つ辻」まで、400段の石段がつづきます。
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左=四つ辻(見付の峰)  右=泉涌寺(仏殿)
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 「四つ辻」は「見付の峰」「石灯篭」とも呼ばれ、標識「No.3-1」があります。絶好の休憩場所です。京都の南部から西山にかけての展望が開けています。
 標識「No.3-1」の左側、鳥居のある石段を登れば荒神ヶ峰に登れます。その分岐に標識「No.3-2」があり、トレイルコースはこの峰の左手を巻くように進みます。
 舗装された坂道を住宅地まで下ると標識「No.4」です。ここから右手の地道を降り、標識「No.5-1」で三ノ橋川の橋を渡ります。この先は住宅街なので、住民の方の迷惑にならないよう十分注意しましょう。
 なお、標識「No.4」から左手の住宅街を下れば東福寺に行けます。通天橋の紅葉で知られる臨済宗東福寺派の大本山です。
 標識に注意して進み、標識「No.6-2」からフェンスに挟まれた坂を登ると御陵が現れます。
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左=円通寺橋と枝垂桜  右=トビウオの絵馬(剣神社)
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 月輪山の麓に泉涌寺の境内が広がります。弘法大師が草庵を結んだのが起源で、四条天皇の月輪陵が営まれて以降、二十五陵五灰塚九墓があります。皇室の菩提所であり「御寺」(みてら)と呼ばれます。
 広い参道を下ると、左手のグランドの角に悲田院の標石が立っています。塔頭のひとつで、境内北側から市内が一望できます。
 今熊野観音寺への分岐に標識「No.7」があります。コースはその先の標識「No.8」から廻り込むように橋の下を潜ります(右手の道)。
 なお、寺は西国三十三所観音巡礼の第十五番札所で、「智恵授け」「ぼけ封じ」の観音さまとして人々の信仰を集めています。
 円通寺橋を渡り、標識「No.9-1」で鋭角に右折します。正面の剣神社は子供の神様で、疳の虫を封じる三疳封じで有名です。
 住宅街の坂道を登り、標識「No.9-2」の一筋先の三叉路を左折します。補助標識を頼りに標識「No.10」で滑石街道を横断します。標識「No.11」から再び山道に戻ります。「京女鳥部の森」の道でもあります。
 緩い山道は曲線を描き、標識「No.12」から右手に下ると京都市中央斎場への道路に出ます。また、標識「No.12」をそのまま直進すれば、京都女子大学のキャンパスへ下ることができます。そこから、山頂に豊国廟がある阿弥陀ヶ峰へ行くこともできます(入山は有料)。
 標識「No.14」で国道1号線に沿い、標識「No.15-1」で渋谷街道を横断します。横断歩道がないため、国道から左折してくる車に注意が必要です。国道1号は歩道トンネルで潜り抜け、標識「No.16-1」から急な階段を登ると、正面に高倉天皇陵が望めます。右手上部には清閑寺があります。古くから桜や紅葉の美しさで知られ、「歌の中山」と呼ばれています。
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左=清閑寺から清水山への坂道  右=清水寺への分岐(標識「No.19」)
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 標識「No.16-2」に導かれ、清水寺南門への道を北へ向かいます。トレイル案内板の横に地蔵石仏があり、標識「No.17」で清水山への登りが始まります。途中の右手に古い石造三重の塔があり、もう少し登りがつづきます。傾斜が緩くなれば標識「No.18-1」で、清水山(242.2m)の三角点がすぐ東側にあります。
 尾根を下ると、標識「No.18-2」で新しい森林管理事務所の作業道と出合います。左手の道は標識「No.17」につながっています。標識「No.19」は地主神社への分岐で、コースはここで右折して用水池の標識「No.20」から再び登りが始まります。踏跡が幾筋もついており、滑りやすい道なので慎重に歩きましょう。ほどなく、東山山頂公園の広場です。西側の展望台からは、市街や周辺の山々を望むことができます。
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左=将軍塚(遠景は比叡山)  右=尊勝院
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 青蓮院門跡大日堂の中に将軍塚があります。青龍殿や大舞台も見どころです。
 大日堂手前の標識「No.22」から山道に入ります。標識「No.23」で右の山道に導かれ、大日堂の境内を回り込むように北へ向かいます。標識「No.23」から直進すると円山公園に下り、次の「No.24」の分岐も左に下れば円山公園・知恩院へ行くことができます。トレイルコースは、いずれも右折します。
 ウエスティン都ホテルの庭園を右手に見て林を下り、標識に導かれて尊勝院へ少し登り返します。おみくじの元祖ともいわれる元三大師(慈慧大師良源)が本尊で、岡崎辺りが手の届くような近さで見下ろせます。
 境内を通り抜けて粟田山荘の前へ下り、旧白川小学校の塀沿いに東へ。標識「No.28」で右折すると粟田神社の社前に出ます。この道が「旧東海道」です。この周辺を粟田口と呼び、「京の七口」(京都にある七つの出入口)のひとつに数えられます。
 粟田神社社前の小道を東に少し進むと、秀吉の愛用した「茄子形の手取り釜」にちなむ良恩寺があります。境内の「導引地蔵」は、粟田口の刑場へ向かう罪人に末期の水を飲ませたことに由来しています。
 粟田神社社前の石畳の参道を北へ向かうと三条通です。歩道を東へたどれば、右手の山門が仏光寺本廟。親鸞聖人の御廟で、境内には「三条小鍛冶宗近之古跡」碑があります。
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左=インクライン  右=ねじりマンポ(赤レンガ積みのトンネル)
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 ウエスティン都ホテルの前が標識「No.30-1」です。三条通の向かい側、インクラインの石垣を目標に横断歩道を二回渡ります。一回目の信号を渡った所から、下部に見えるレンガ造りの建物が蹴上水力発電所です。ここで発電された電気によってインクラインを動かし、明治28年(1895)には日本最初の市内電車が営業を始めました。
 次に仁王門通の信号を渡り、右折してインクラインの石垣に沿って歩くと「ねじりマンポ」(標識「No.30-2」)が左手に現れます。地下鉄の蹴上駅は、三条通のすぐ先が出入口です。


《所要時間》
京阪「伏見稲荷」駅No.1〈15分← →15分〉奥社No.2 〈20分← →25分〉四つ辻No.3-1〈30分← →25分〉泉涌寺No.7〈25分← →25分〉滑石街道横断部No.10〈35分← →35分〉渋谷街道横断部No.15-1〈30分← →35分〉清水山No.18-1〈25分←→25分〉東山山頂公園No.21〈60分← →40分〉蹴上ねじりマンポNo.30-2 〈1分← →1分〉地下鉄「蹴上」駅

[京阪「伏見稲荷駅」No.1 〈4時間← →3時間45分〉地下鉄「蹴上」駅
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→ 東山コース 伏見・深草ルート(標識F21〜F35)
→ 東山コース(標識32〜52-1)
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